俺のボディガードは陰陽師。〜第六幕・相の証明〜
だから、自分の身は自分で護れるように。
自らの意思で、力を覚醒させた。
「なるほどぉ…それは、斬新な発想ですね。まあ、護衛を護るためって、本末転倒な気もしますが」
「男のプライドってやつですよ、拓狼さん。俺はその考え方嫌いじゃないな」
「哲太くん、無責任ですねぇ…。この国に独裁者が現れたらどうするんですか。戦争ですよ?戦争」
「そうならないようにするために、戦う【夢殿】サマになるんでしょ?ね?」
川越さんの眼鏡の向こうから涼しげな視線を送られ、ニコッと微笑みかけられる。
「え、は、はぁ…」
「うぉー!戦う【夢殿】サマ、俺も気に入った!……伶士殿、修行だ!強くなる為に修行すんべ!一緒に!うちのお師匠サマとかどうだ?な?」
「は、はぁ?」
修行!なんか、某アニメのような展開ですが!俺が、修行?!
「美奈人のお師匠サマ?弓削先生のことですか?……やめなさい。伶士くんが改造人間にされるかもしれませんよ」
「えぇっ!」
「えー?そうか?先生、そこまでやんねーと思うよ。脳波検査したがるとは思うけど」