俺のボディガードは陰陽師。〜第六幕・相の証明〜
弓削先生、また出て来たと思ったら、それ衝撃発言じゃないですか?!
本っ当に、どんな人なの?!
……それからそれから、話は変わるけど。
ついでに、黒い翼の彼に言われた気になることも話してみた。
《さっきの話だけど…奥の手はあるからね?》
奥の手…それは、水晶鬼閣下を甦らせるべく、当てにしていた俺がダメになってしまったがために、放たれた発言だったが。
それは本当なのか、負け惜しみの捨て台詞なのか。
「《奥の手》ですか…ふーん」
みんな揃って首を傾げて考えてくれている。
「負け惜しみ吐きそうっちゃ吐きそうだよな、ヤツわ」
「でも、何も考え無しにそんな捨て台詞、出る?この一ヶ月音沙汰無しってのも不気味なんだよねー」
美奈人と真凛は自分のことのように真剣に考えてくれているのだが、サンドイッチ片手なので随分と呑気な光景になっていた。
一方、カウンターの方でも意見交換会が開かれている。
「うーん…『器』は橘くん以外にもいる、みたいな印象なんだけどなぁ」
「もう目処が付いているとか?」
「まさかのまさかで自分自身だったりして?」