俺のボディガードは陰陽師。〜第六幕・相の証明〜
「そうなんだ。そういや瞳真くん、去年はゲームキャラのコスプレしてたよね。その前は執事の格好してたってキャプテンから聞いたよ。ひょっとして、今回の戦国武将もイケメンの瞳真くんありきの企画なんじゃない?」
「えー。めんどくさ。やめれやめれ」
「あはは」
「で、伶士。おまえ、三年のフロアで何してんのよ」
「あ、それは……」
そう言い掛けた時、瞳真くんの視線が窓の外から俺の背後に移った。
つられて俺も背後を振り返ってしまう。
「あら。二人揃ってこっち見たわね」
瞳真くんの視線が捉えた先、俺の背後にはスマホのカメラレンズをこっちに向けている女子がいた。
こっちが何を言う間もなく、レンズがピカッと光る。
え?フラッシュ?……写真撮られた!
「おい、横川おまえ。勝手に撮ってんじゃねーぞ」
そこで、瞳真くんがアップもダウンもない口調で苦情を漏らす。
苦情なのに、あまり怒ってる感じがしないからか、いきなり盗撮してきた女子は「うふふ」と笑っていた。
「ミスコン3位の幼馴染、橘伶士殿とのツーショット、撮れ高十分よ?水口?」
「うるせー。知るか」