俺のボディガードは陰陽師。〜第六幕・相の証明〜
くっ、ここでも『伶士殿』って、全校でネタにされてるのか?この呼び方!
……じゃなくて、あれ?この人…!
うふふと静かに笑うその女子の正体を認識してしまった俺は、学校のビッグネームの登場に軽くビックリしてしまった。
だってだって、この人は有名人。
栗色のふんわりとしたロングヘアに、華奢で小柄な体型。
目がくりっと大きくて、バランス良く整った美人顔。体型含めて、まるで女の子の大好きな某お洒落な着せ替え人形そのものだ。
学校1の美少女と言われている、横川ゆらさん。
……何を隠そう、あのミスター蓑島さんの彼女さんだ。
そういや、瞳真くん。同じクラスだって言ってたっけ。
俺の驚きはさておいて、瞳真くんにうるせー言われたにも関わらず、その横川さんは怯む様子はない。
むしろ、面白がっているような笑みを浮かべて俺たちの方へとやってくる。
「だって今年もあんたの写真集作るんだもん。女子をも昇天させる写真、いっぱい撮らないとねぇ?」
「バカ言うな。ばか」
「えっ」
思わず声をあげてしまった。