マリオネット★クライシス

何?
何だろう。

わたし、何かを忘れてる……?


――ほんとにわたし、行かなくていいの?


お母さんとわたし、そして須藤さん……

よく知ってる、はずの、いくつかの場面。

閃くと同時に散らばって消えそうになる記憶のカケラを、必死にかき集めた。


違う。
何かが違う。

覚えてるはず、忘れてなんかいないはず。
なのに、何かが違う……

落ち着いて。
ゆっくり、考えて。


独り言ち、もう一度かき集めたものをトランプのカードみたいに一枚一枚、じっくりと頭の中で並べて、並べ直して……


すると、やがて――それらはつながって、パラパラ漫画みたいに連続したストーリーになった……


< 209 / 386 >

この作品をシェア

pagetop