マリオネット★クライシス

『新曲、超よかったー! MVも最高!』
『ミューズ、超びじーん! 2人って付き合ってるのかな?』
『悔しいけど、ミューズなら許す!』
『もう結婚しちゃえよ、ってレベルでお似合い!』

ミューズって、わたし……のこと?

『莉緒役やってる子でしょ。ドラマと全然イメージ違ってびっくりしたー』
『モード系の服、めちゃくちゃカッコよかった。あたしもああいうのが似合う女子になりたーい!』
『クールな雰囲気なのに、笑うとピュアな女の子って感じで見惚れちゃうー』
『ギャップ萌え~!』
『あの笑顔はめっちゃ癒される!』

え……

『あんな可愛い子だとは思わなかった! 美男美女で超お似合い!』
『ああいう彼女いたら最高だよな! 周りに自慢しまくる』
『俺と付き合ってー!』
『無理無理、ファントムには勝てん!』


「………」

「オレと一緒にいる時、ユウは“演じて”なかったはずだ。つまりこれは、第三者が素顔のユウを見た感想。わかるだろ? 君は十分、魅力的な女の子だよ」


わたしに……魅力?
魅力が、ある?

心の中でつぶやいた途端、目の前の画面、その文字が曖昧にぼやけて……

微かに頷きながら、涙を堪えるのが大変だった。

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