子作り政略婚のはずが、冷徹御曹司は蕩ける愛欲を注ぎ込む
「うん、とっても! さすが久黒庵の栗餅だね。国賓に提供されたっていうのもよくわかるよ。もともとはお店じゃないと買えないものだったんだっけ?」
「ああ、つい最近までそうだったな。ホームページを作って、通販できるように環境を整えて……。まだ隠れた老舗って程度で知名度は低いが」
「保名さんのおかげで、これが全国どころか海外にも届くんだよね。すごいなあ」
「……別に大したことはしてない」
最近気付いたけれど、保名さんは照れると目を逸らす癖があるようだ。
気まずそうな横顔と素っ気なくなる口調に、いつの間にか慣れた自分がいる。
「そんなに好きなら全部食えばいいだろ。俺はもういい」
「ああ、つい最近までそうだったな。ホームページを作って、通販できるように環境を整えて……。まだ隠れた老舗って程度で知名度は低いが」
「保名さんのおかげで、これが全国どころか海外にも届くんだよね。すごいなあ」
「……別に大したことはしてない」
最近気付いたけれど、保名さんは照れると目を逸らす癖があるようだ。
気まずそうな横顔と素っ気なくなる口調に、いつの間にか慣れた自分がいる。
「そんなに好きなら全部食えばいいだろ。俺はもういい」