元婚約者の弟から求婚されて非常に困っています

シャーロットは、少しオドオドしながらも私に倣ってベンチに腰掛ける。

「……」

「……」

しばらく、沈黙が流れ、意を決したようにシャーロットは、

「……お姉様、まだ怒っていらっしゃいますか?」

と、ビクビクしながら声をかけてきた。 

…は?

思わず、素でそう発しそうになったのをどうにか堪え、私はシャーロットに視線を向ける。


「リアム様とのことは…お姉様を傷つけてしまって本当に申し訳ないと思ってますし、反省してます…私が浅はかだったのです。私ももうリアム様とはあの日以降会っていません…でも、リアム様と会えないことよりお姉様と会えない方が私辛くて…」


ハラハラと綺麗な瞳から涙をこぼすシャーロット。


昔の私なら、彼女の涙を見ればすぐに折れていたのだが、今は状況が違う。


「…話はわかりました。でも、悪いけどもうあなたが望むような…姉妹のような関係には戻れないと思うわ」

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