元婚約者の弟から求婚されて非常に困っています
手紙を隠していた犯人が見つかりました
「お嬢様!エレノアお嬢様〜!どちらですか?」
「ルーナ?どうしたのそんなに慌てて…」
早朝、客間で寝ていた私はルーナの叫び声に気づき、眠たい目をこすりながら廊下に出てきた。
あの後、ノエルがなかなか目を覚まさなかったため、私は隣の客間のベッドで一夜を明かしていたのだ。
「そちらにいらしたのですね!?ど、どういうことですか!お嬢様を起こしに行ったらお嬢様のベッドにはノエル様が寝ているし…お嬢様の姿は見えないし…」
半泣きで私に抱きつく彼女。
…あ、ルーナに伝えるの忘れてたわ
昨日、お父様や他の使用人には、ノエルが滞在していることを告げていたのだが、お父様の言いつけで屋敷にいなかったルーナには、タイミングが合わず伝えられていなかったのだ。
「…あはは、ルーナにだけ言い忘れてたわ。昨日、ノエルが私のベッドで寝てしまってね。起こすのも可哀想だったから寝かせてあげたのよ」
「そういうことは早めに教えて下さいよ!何があったのかと色々想像して私は心臓がとまる思いでしたわ」