元婚約者の弟から求婚されて非常に困っています
「お、お嬢様〜、何であんな挑発するようなことをおっしゃるんですか!しかも、意図的に殴られようとなさるなんて…私はもう寿命が縮みましたよ!どれだけ心配したか…」
リアムがいなくなった後、すかさず私のもとにかけてきて、矢継ぎ早に説教をするルーナ。
しかし、彼女の目が潤んでいるのを見て本当に心配をかけたのだと感じた。
「ご、ごめん…ルーナ。心配かけた私が悪かったわ。でもね、一発殴られたらあとは色々こっちから訴訟なりなんなりできるなぁ…なんて…」
「そういう問題じゃありません!!ノエル様が来てくださらなかったら今頃どうなっていたか…ノエル様本当にありがとうございます。従者を代表してお礼を致します」
ノエルに向き直り、ルーナは深々と礼をする。
「…いや、婚約者を守るのは当然のことだ。ルーナ、顔を上げてくれ」