元婚約者の弟から求婚されて非常に困っています
その日無事に父が帰ってくる前に屋敷にたどり着いた私。
ルーナも帰ってきた私を見て、安堵の表情を浮かべた。
「よかったです。時間通りに帰っていらっしゃるかこっちもソワソワしてました。それで、ノエル様とのデートはいかがでした??」
「そうね…楽しかったわよ」
「それはよかったですね!でも、これでしばらくお嬢様に変装メイクできないのはちょっと寂しい気もしますが…」
もう、ノアにはならない。
さっき、ハッキリとルーナに告げたものだからきっとガッカリしているのだろう。
「まぁまぁ。そうね…金髪じゃなかったら考えるわ」
「…!!わかりました、それでしたら新たなカツラを注文しなければ!あ!男装なんてのもいいですね〜ショートカットのカツラも頼んでおこうかしら」
1人で、構想を練っているルーナを横目に私は今日の出来事を思い返す。
そして、
今度、ノエルと会った時…ちゃんと私の気持ちを伝えないと。
真っ直ぐ、私に想いを伝えてくれたノエルに私もきちんと応えたいものね。
心の中で決心し、私は小さく笑みをこぼした。