元婚約者の弟から求婚されて非常に困っています
そして、見出しには
『恋多きシャーロット令嬢の次の相手はノエル・コックス公爵か!?』
の文字。
一瞬、サーッと血の気が引くのを感じた。
ズキン
と、胸が痛む。
リアム様の時には特に何も感じなかったのに。
キュッと唇を噛み、泣くのをどうにか堪える私。
そんな私を気遣ってか、
「お嬢様大丈夫ですよ!ノエル様に限って絶対ありえないですわ」
と、声をかけてくれる。
「ただ、こんな風に新聞に載ってしまうなんて…」
「えぇ。そうね…しばらくは社交界はこの話題で持ちきりになるでしょうね…」
「お嬢様、私はお嬢様の方が心配です…特に今度、参加される予定のアメリア男爵令嬢家のパーティーは欠席なさった方が…」
「…いいえ。行くわ。私が行かなかったら噂を肯定するようなものだもの」