元婚約者の弟から求婚されて非常に困っています
ノエルの気持ち★アルバートSide


――――…


「あー…っくそ、エレノアは、どこにいるんだ?こんなに、人が多くちゃやっぱりわからないか…」


ハァと、思わず小さくため息がこぼれた。


華やかで広いパーティー会場内。


皆が思い思いにパーティーを楽しんでいる最中、俺、アルバート・ミラーは、人探しをしていた。


探しているのは、俺の友人であり、親友の婚約者でもあるエレノア・ビクター伯爵令嬢。


おかしいな…着飾ったエレノアだったらすぐに見つけられると思ったんだけど。


うーんと、思案し腕を組む。


友人の贔屓目に見ても、彼女は華がある。


艷やかな黒髪に、白い肌。
そして、髪の色と同じ綺麗な黒の瞳。

異性の注目を一心に浴びていたアカデミー時代を思い出す。


まぁ、本人は全くその視線に気づいてなかったけどな。


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