元婚約者の弟から求婚されて非常に困っています
「わ、私は…何も悪くない!シャーロット様が…シャーロット様が悪いの!私だって、まさかこんな大事になるなんて」
急に名前を出されて戸惑ったのか、先程まで大人しくしていたアメリア嬢は焦ったように声を荒げる。
「ちょっと…アメリア様急に何を言い出すの」
シャーロットが嗜めようとするも、その手を振り払い、
「…私はシャーロット様から、エレノア様とお話をしたいから場所を設けてほしいって頼まれただけなんだから…!誘拐なんて話聞かされてなかったもの」
そこまで話すとそのまま、わっと泣き崩れてしまった。
「…シャーロット、言いたいことはあるかしら?」
小さく震える従姉妹に向かって私は冷静に話しかける。