元婚約者の弟から求婚されて非常に困っています

しかし、


そんな私の小さな抵抗の結末は、


トンッ


「はい。後ろは壁だからこれ以上下がれないね」


「…っ!」


たった数分で終わりを告げることになる。


最終的には、ノエルに壁際まで追い詰められてしまった。


「ノエル…わかったわ。もう逃げないからちょっと話し合いましょう?私、あなたに話さないといけない事が…」


「駄目だよ。僕が離れたらエレノア…逃げる気でしょ?話し合いならここでもできるし」


ね?と、私に相槌を求める彼に、私は小さく肩を落とす。


…だめだわ。完璧に楽しんでる…。


「ほら、エレノアが話したいことってなに?教えてよ」


しかも、耳ともで囁く始末。


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