元婚約者の弟から求婚されて非常に困っています

その後は、二人で色々と話をした。

いつもは、リアムに気を遣ってあまりエレノアとと会話をしたことがなかった僕。

エレノアって…頭の回転が速いし、それに色々勉強もしてるからか知識が豊富で話してて楽しいな。

僕が素直にそう思えるほど彼女とは、会話が弾んだ。


「エレノアって、物知りだね。僕がこんなに会話が続くなんて思わなかった」


「本を読むのが好きなの。家に置いてあるものはほとんど読み尽くしちゃって…」


「へぇ。それなら今度、コックス家においでよ。僕のオススメ貸してあげる」


「え!?いいの!?ぜひ、伺うわ」


キラキラと目を輝かせて喜ぶ彼女に一瞬見入ってしまう。


コロコロと忙しなく、変わる表情は、可愛らしいと思うし、好感が持てた。


……そう、たぶんこの兄の代わりに行ったお茶会の日が、僕のエレノアに対する認識が、変わったきっかけだった。



――――…



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