元婚約者の弟から求婚されて非常に困っています
「ノエル。ルーナは確か、今アリスと外作業をしているの。だから、わざわざ彼女を呼ばなくても、自分でお泊りの荷物をまとめるくらいやっちうから平気よ?」
他の仕事で忙しくしているルーナを呼ぶのは気が引けると、ノエルに向かってそう言う私。
「荷物じゃないよ。彼女には彼女にしかできない特別な仕事があるだろ?」
…特別な仕事って…何?
ニコッと楽しそうに笑うノエルを見て、私はなんだか嫌な予感がしていた。
…なんなの、その楽しそうな笑みは…。
鼻歌交じりで、ルーナの到着を待つノエルに私はだんだん、不安になってくる。
そして、私が感じた嫌な予感は数分後に、見事現実のものとなったのだった。
――――…