元婚約者の弟から求婚されて非常に困っています
すると、
「…ふーん、何でも?本当に何でも協力してくれる?」
先ほどまでの悲しそうな表情から一変、笑顔を浮かべるノエル。
「え、えぇ。もちろん。協力できることなら何でも」
何か少し裏がありそうだと感じたが、友達の頼みだ、できる限りの協力はしたいとの気持ちから私は小さく頷く。
「…そっか。じゃあ、僕の婚約者になってくれない?」
「…え?」
空耳かしら…?
彼の口から出た衝撃的な言葉が信じられず、思わず聞き返してしまった。
「だから、エレノアに僕の婚約者になってほしいんだけど?」
「いやいや、ちょっと待って。どういうこと??いきなり婚約者って…」
「だって、エレノア僕に協力してくれるんだよね?」