元婚約者の弟から求婚されて非常に困っています
「ひどい、リアム様…私のことお姉様より愛してるって言ってくださったじゃない」
ハラハラと美しいブルーの瞳から涙を流し、シャーロットは顔を手で覆う。
いや、一番泣きたいのは私なんだけど。
「な、何を言うんだシャーロット。君は、私の妹みたいなもので…そ、そうだ!妹として愛しているという意味であって」
しどろもどろになりながらシャーロットを宥めるリアム。
もう言い訳が支離滅裂だ。
「妹としてだなんて…じゃああの夜のことはどう説明なさるの!?」
「エレノアの前でなんてことを…」
リアムは、シャーロットの発言に絶句する。
「…ハァ。もう結構です。後は2人で話し合いでもなんでもして解決してください。私には一切関係ありませんので」
未だに私を引き止めようとするリアムとリアムに食って掛かるシャーロットを無視して私は屋敷へと歩みを進めたのだった。