初めての彼氏は、イケメン幽霊
待ち合わせ時間へ行くと既にみんな集まっていた
「朝倉さーん!こっちこっち!」
キラキラ女子達に呼ばれ行くと・・・
「なんじゃこりゃーーーー!」
ハイスペックすぎる顔立ち・・・
とてもじゃないが私には不釣り合いな人達ばかり
心無しか男性陣も
「え?」
という様な顔でこちらを見ていて
着いてすぐ帰りたくなったが折角誘ってくれたのに帰るのは失礼だと思い参加。
しかし!案の定男性陣は私に全く興味もなく話しかけてもこない・・・
「ちょっと御手洗行ってくるね」
そう言ってその場から少し逃げた
戻りたくないなーと思いながらも
なんとか席へ戻るとキラキラ女子と男性陣が
「てかあの女まぢ?なんであんなの連れてきたの」
「だって誰も来れなかったんだもん」
「それに朝倉さんは私達の引き立て役だから」
「きゃはははは」
・・・あーそうだった
私は昔から誰かの引き立て役
自分を見てくれる人なんて誰も居ない
「ごめんなさい。急用が出来たので帰ります」
とだけ言ってその場を後にした。
「うぅ、、、」
涙が溢れて止まらない
どーして。なんで。
そんな事を思っても仕方ない事は分かってる
それでも誰かに私を見て欲しい
私だけを見て愛してくれる人に・・・
「大丈夫ですか?」
いきかり話しかけられびっくりしてその声の方を見ると
「!!!」
今まで見てきた男性とは比べ物にならないくらいの綺麗な顔。
下手したらその辺のモデルよりもかっこいい
びっくりしながらも
「大丈夫です。」
と答えると
「大丈夫そうには見えないな〜?」
「こんな夜道を女の子が1人で泣きながら歩いてるだから」
「ちょっと辛い事があって…」
「でももぅ吹っ切れたので大丈夫です」
「なんでそーやって我慢するの?」
「辛かったら辛いって言っていいんだよ?」
生きてきてこんなに優しい言葉をかけてくれた人は初めてだった。
その瞬間私の気持ちも緩み更に涙が、、、
「うわぁ!ごめんごめん。」
「なんか変な事言っちゃったかな?」
「違うんです。」
「そんな優しい言葉掛けられたの初めてで」
「・・・。そっか。」
「俺の名前は對馬透」
「透でいいよ!」
「私は朝倉優奈です。」
「優奈ね!よろしく!」
「じゃあ早速!ゆうなのその涙の原因を俺に教えて?話聞くから」
「実は、、、」