「我らを照らす神奈火」
古い歌を調べるミリアン
錬金術師の女の子ミリアン·カーバイドは古謡を調べています。

「天土を揺るがし鬼神をも涙させた、というじゃない?

むかしの魔法使いや賢者らのマジックソングって」

錬金術師ミリアン·カーバイドはそう述べました。

春晴れ。活気ある王都には人々が行き交う。

けれどミリアンは同時に少しずつ気持ちのなかに滓のように淀んだ濁りを感じていたのです。

「四季は少しずつやってきて私たちを慰めてくださるわ。結局、世界はうまくできたものですからね」
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