大好きなキミへ
1つ足を踏み入れると、桜の花びらが舞っている。そこは希望に満ち溢れていた。私、加藤愛海は高校1年生になった。
「うわっ、何あれ!?」
「絶対お金持ちだよあれ!」
「ねぇねぇ、声掛けてこようよ!」
高校に入学して3週間。そんな声ばかりが飛び交う。まぁ、確かに実際お金持ちだし、登校も執事の送り迎えだし。ほとんどの人がこんな理由で声をかけてくるもんだから、友達という友達が1人しかできなかった。
「マナ!おはよう!」
「あ、おはよう乃愛!」
佐々木乃愛。私の唯一の友達。乃愛だけは、お金持ちだからとか関係なく、声を掛けてくれた。
「あーあ、今日もお金持ちとかなんだとかうざいんだけどー。」
「あはは。でも実際そう見えるもん。」
「じゃあどうすればいい?髪の毛ボサボサでくる?」
こっちは真剣に悩んでるのに。乃愛は若干、あっち側についてるように話すことが多い。私はそれがちょっと気に食わない。
「やめてよ〜、私はマナのその胸くらいの髪の毛巻いてて、少し茶色いの、ほんっとに大好きなんだから!そのままでいて!しかも、その方が男子ウケいいでしょ?」
男子ウケは私にとってはどうでもいいけど、この髪型を好きって言ってもらえるのは嬉しい。
「ありがとう、乃愛。」
そう言って私はニコッとした。
キーンコーン……
「乃愛、ご飯食べよう?」
お昼休み。私はいつものように乃愛に声をかけた。
「ごめんマナ!!今日は一緒に食べられない!」
え?他の友達とでも食べるのかな?私には乃愛の他に一緒に食べるような人はいない。でも、それじゃあ私がただ乃愛を束縛しちゃうだけだ。
「そっか。私は大丈夫だよ。」
1人で食べてると人が寄って来そうだけど…。あ!そうだ!屋上で食べよう!本当は屋上は立ち入り禁止だけど、私にとってかそんなのは関係ない。私はお弁当を持って屋上へと上がった。
ギィィ……
扉を開けると、まさかの先客がいた。しかも、同じクラスのヤンキー男子5人組。
「あ、ごめんなさい……!」
逃げようとした時だった。誰かに腕をつかまれ、グッと体を後ろに引かれた。
「わわわっ」
倒れると思った時。誰かが私の体を受け止めてくれた。
「大丈夫?璃人ったら、扱いが荒くてごめんね?」
それは、ヤンキー5人組のうちの1人の……確か、桐山蓮くん。4人の中でも一際目立つ、金色の髪の人。
「わ、私は大丈夫!それより、邪魔してごめんなさい!すぐ帰ります!」
そう言って帰ろうとした時。
「乃愛はどうした?」
相模璃人がそう訪ねてきた。
「いつも乃愛と食べてたよね?」
相模くんも、桐山くんも私がいつも乃愛と食べてたこと知ってたんだ。
「今日は別な人と食べるって。」
私は嘘をつく理由もないので素直に答えた。
「じゃあここで食べていきなよ。そのために来たんでしょ?」
ええええ!?
「私なんかが一緒に食べていいの?」
「全然いいよ?」
うわぁー…。以外な展開だぁ!まさか私がこのヤンキーたちと一緒にお昼を食べるなんて…。
「で、では、お邪魔します…。」
私はそそくさとお弁当を広げる。まずは卵焼きを1口食べた。
「んー、ちょっと甘すぎ…?」
1人で喋っていると、
「美味しそうだな〜!」
瀬川優斗が話しかけてきた。
「優斗ー、それはまずいんじゃねー?あはは!」
中井海斗がツッコミを入れた。私には、何がまずいのかはよく分からないなぁ…。
「おい優斗、お前何言ってんだよ?」
え、なんか空気悪くない!?桐山くん、怖いよ!?!?
「み、みんなー!空気悪いよ!?」
「うわっ、何あれ!?」
「絶対お金持ちだよあれ!」
「ねぇねぇ、声掛けてこようよ!」
高校に入学して3週間。そんな声ばかりが飛び交う。まぁ、確かに実際お金持ちだし、登校も執事の送り迎えだし。ほとんどの人がこんな理由で声をかけてくるもんだから、友達という友達が1人しかできなかった。
「マナ!おはよう!」
「あ、おはよう乃愛!」
佐々木乃愛。私の唯一の友達。乃愛だけは、お金持ちだからとか関係なく、声を掛けてくれた。
「あーあ、今日もお金持ちとかなんだとかうざいんだけどー。」
「あはは。でも実際そう見えるもん。」
「じゃあどうすればいい?髪の毛ボサボサでくる?」
こっちは真剣に悩んでるのに。乃愛は若干、あっち側についてるように話すことが多い。私はそれがちょっと気に食わない。
「やめてよ〜、私はマナのその胸くらいの髪の毛巻いてて、少し茶色いの、ほんっとに大好きなんだから!そのままでいて!しかも、その方が男子ウケいいでしょ?」
男子ウケは私にとってはどうでもいいけど、この髪型を好きって言ってもらえるのは嬉しい。
「ありがとう、乃愛。」
そう言って私はニコッとした。
キーンコーン……
「乃愛、ご飯食べよう?」
お昼休み。私はいつものように乃愛に声をかけた。
「ごめんマナ!!今日は一緒に食べられない!」
え?他の友達とでも食べるのかな?私には乃愛の他に一緒に食べるような人はいない。でも、それじゃあ私がただ乃愛を束縛しちゃうだけだ。
「そっか。私は大丈夫だよ。」
1人で食べてると人が寄って来そうだけど…。あ!そうだ!屋上で食べよう!本当は屋上は立ち入り禁止だけど、私にとってかそんなのは関係ない。私はお弁当を持って屋上へと上がった。
ギィィ……
扉を開けると、まさかの先客がいた。しかも、同じクラスのヤンキー男子5人組。
「あ、ごめんなさい……!」
逃げようとした時だった。誰かに腕をつかまれ、グッと体を後ろに引かれた。
「わわわっ」
倒れると思った時。誰かが私の体を受け止めてくれた。
「大丈夫?璃人ったら、扱いが荒くてごめんね?」
それは、ヤンキー5人組のうちの1人の……確か、桐山蓮くん。4人の中でも一際目立つ、金色の髪の人。
「わ、私は大丈夫!それより、邪魔してごめんなさい!すぐ帰ります!」
そう言って帰ろうとした時。
「乃愛はどうした?」
相模璃人がそう訪ねてきた。
「いつも乃愛と食べてたよね?」
相模くんも、桐山くんも私がいつも乃愛と食べてたこと知ってたんだ。
「今日は別な人と食べるって。」
私は嘘をつく理由もないので素直に答えた。
「じゃあここで食べていきなよ。そのために来たんでしょ?」
ええええ!?
「私なんかが一緒に食べていいの?」
「全然いいよ?」
うわぁー…。以外な展開だぁ!まさか私がこのヤンキーたちと一緒にお昼を食べるなんて…。
「で、では、お邪魔します…。」
私はそそくさとお弁当を広げる。まずは卵焼きを1口食べた。
「んー、ちょっと甘すぎ…?」
1人で喋っていると、
「美味しそうだな〜!」
瀬川優斗が話しかけてきた。
「優斗ー、それはまずいんじゃねー?あはは!」
中井海斗がツッコミを入れた。私には、何がまずいのかはよく分からないなぁ…。
「おい優斗、お前何言ってんだよ?」
え、なんか空気悪くない!?桐山くん、怖いよ!?!?
「み、みんなー!空気悪いよ!?」