大和の風を感じて2〜花の舞姫〜【大和3部作シリーズ第2弾】
1人の青年の恋
そして忍坂姫一行はようやく会場となる場所にやって来た。
そこは少し小高い場所に設置されていた。
その場には使用人達が先にやって来ていて、食事やお酒等が置かれていた。
そして今日は天気も良く、桜も満開だった。
「わぁ、本当に綺麗な桜ね。今日来て本当に良かったわ」
忍坂姫は余りの桜の綺麗さにとても感動した。
また少し小高い所なので、遠くの方まで割りと見渡す事が出来た。
「まさか、君がそこまで喜ぶとは思っていなかったよ」
忍坂姫の隣に座っている雄朝津間皇子が、彼女にそう言った。
ちなみに忍坂姫の反対側には市辺皇子が座っている。
席順に関して言えば。
瑞歯別大王の右側に雄朝津間皇子がいて、そのさらに隣に忍坂姫と市辺皇子が座っている状態だ。
瑞歯別大王の左側にはまだ誰も座ってはいなかった。
(大王の反対側には誰が座るんだろう?見た感じだと、大王の后は来られてないようだし)
それから暫くして大王の横に1人の男性がやって来た。
「大王、遅くなって済みません」
そう言うなり、その男性は瑞歯別大王の隣に座った。見た目的に、大王と差ほど歳の離れていないぐらいの年齢の男性のようだ。
「稚田彦、お前も忙しいのに誘って済まないな」
瑞歯別大王は彼にそうに言った。
そして瑞歯別大王は、彼に忍坂姫を紹介した。
「稚田彦、こっちが稚野毛皇子の皇女の忍坂姫だ」
忍坂姫は急に自分の事が言われたので、慌てて稚田彦に挨拶をした。
「始めまして。稚野毛皇子の娘の忍坂姫と言います」
それを聞いた稚田彦は思わず「あぁ、この方が」と言った。
彼女の事はどうも瑞歯別大王から聞いていたようだった。
「あなたの事は大王から聞いております。私は大王の補佐に携わっている、稚田彦と申します」
そう言って彼は忍坂姫に挨拶をした。
忍坂姫はそんな彼を見て、ふと違和感を感じた。
(何だろう、この人誰かに似ているような?)
忍坂姫は稚田彦の顔をじっと見ながら首を傾げた。
そんな彼女を見て、稚田彦は少し不思議に思った。
「あのう、忍坂姫。どうかされましたか?」
「いえ、あなたの顔、誰かに似ているような気がして……」
忍坂姫は誰だったかなと色々頭の中を巡らせてみた。だが中々該当の人が浮かんでこない。
この稚田彦と言う人は、恐らく今日初めて会っているはずだ。
「忍坂姫、君はずっと息長にいたんだろう?そんな君がどうして大和の人間なんかと知り合うんだ」
雄朝津間皇子も、忍坂姫のそんな突然の発言に少し驚いていた。
そこは少し小高い場所に設置されていた。
その場には使用人達が先にやって来ていて、食事やお酒等が置かれていた。
そして今日は天気も良く、桜も満開だった。
「わぁ、本当に綺麗な桜ね。今日来て本当に良かったわ」
忍坂姫は余りの桜の綺麗さにとても感動した。
また少し小高い所なので、遠くの方まで割りと見渡す事が出来た。
「まさか、君がそこまで喜ぶとは思っていなかったよ」
忍坂姫の隣に座っている雄朝津間皇子が、彼女にそう言った。
ちなみに忍坂姫の反対側には市辺皇子が座っている。
席順に関して言えば。
瑞歯別大王の右側に雄朝津間皇子がいて、そのさらに隣に忍坂姫と市辺皇子が座っている状態だ。
瑞歯別大王の左側にはまだ誰も座ってはいなかった。
(大王の反対側には誰が座るんだろう?見た感じだと、大王の后は来られてないようだし)
それから暫くして大王の横に1人の男性がやって来た。
「大王、遅くなって済みません」
そう言うなり、その男性は瑞歯別大王の隣に座った。見た目的に、大王と差ほど歳の離れていないぐらいの年齢の男性のようだ。
「稚田彦、お前も忙しいのに誘って済まないな」
瑞歯別大王は彼にそうに言った。
そして瑞歯別大王は、彼に忍坂姫を紹介した。
「稚田彦、こっちが稚野毛皇子の皇女の忍坂姫だ」
忍坂姫は急に自分の事が言われたので、慌てて稚田彦に挨拶をした。
「始めまして。稚野毛皇子の娘の忍坂姫と言います」
それを聞いた稚田彦は思わず「あぁ、この方が」と言った。
彼女の事はどうも瑞歯別大王から聞いていたようだった。
「あなたの事は大王から聞いております。私は大王の補佐に携わっている、稚田彦と申します」
そう言って彼は忍坂姫に挨拶をした。
忍坂姫はそんな彼を見て、ふと違和感を感じた。
(何だろう、この人誰かに似ているような?)
忍坂姫は稚田彦の顔をじっと見ながら首を傾げた。
そんな彼女を見て、稚田彦は少し不思議に思った。
「あのう、忍坂姫。どうかされましたか?」
「いえ、あなたの顔、誰かに似ているような気がして……」
忍坂姫は誰だったかなと色々頭の中を巡らせてみた。だが中々該当の人が浮かんでこない。
この稚田彦と言う人は、恐らく今日初めて会っているはずだ。
「忍坂姫、君はずっと息長にいたんだろう?そんな君がどうして大和の人間なんかと知り合うんだ」
雄朝津間皇子も、忍坂姫のそんな突然の発言に少し驚いていた。