大和の風を感じて2〜花の舞姫〜【大和3部作シリーズ第2弾】
舞が終わると、その場に物凄い拍手が湧いた。誰もが彼女の舞に魅了された。
そして舞が終わるなり、市辺皇子が忍坂姫に飛びついた。
「忍坂姫、僕こんな舞初めて見たよ!!」
市辺皇子はかなり興奮気味にして言った。
そんな市辺皇子を見て、彼女もとても嬉しくなった。
「忍坂姫」
彼女は瑞歯別大王に呼ばれて、大王に振り返った。
「この度の姫の舞は本当に素晴らしかった。恐らくこの場にいた全ての者が、姫の舞に魅了された事だろう。俺もこんな舞は初めて見たな」
忍坂姫は瑞歯別大王にそう言われて、少し恥ずかしそうにして言った。
「そんな大王、滅相もございません。でも大王や他の皆さんに喜んで頂けたのであれば、本当に良かったです」
忍坂姫はそう大王に言うと、その場でお辞儀した。
するとまた沢山の拍手が響いた。
(とりあえず、上手くいって本当に良かったわ)
そして彼女は市辺皇子と一緒に元の席に戻って行った。
それから隣にいる雄朝津間皇子をふと見た。彼も彼女の舞を見て相当驚いたようだ。
「雄朝津間皇子、どうかされましたか?」
忍坂姫は彼が何も話さないので、ふと彼の顔を覗き込んだ。
彼は少し頬を赤くしていた。
「さっきの舞、まるで君が女神のように見えたよ」
忍坂姫は雄朝津間皇子の口から、思いもよらない事を言われてとても驚いた。
彼の目に、自分は女神に見えたなんて、なんて嬉しい褒め言葉だろうと。
「まぁ、雄朝津間皇子にそんなふうに褒められるなんて意外でした」
忍坂姫はそう言って、少しクスッと笑った。
すると雄朝津間皇子は彼女の手を強く握ってきた。
「だが手を離すと、思わずそのままどこか遠くへ行ってしまう、そんな気持ちにさせられたよ」
まさかそれで、自分の手を握っているのだろうか。どうやら雄朝津間皇子は彼女の手を全く離す気は無さそうだ。
(流石にずっとこのままなのも困るんだけど……)
だがどうする事も出来ないので、暫く皇子の好きにさせる事にした。
そして舞が終わるなり、市辺皇子が忍坂姫に飛びついた。
「忍坂姫、僕こんな舞初めて見たよ!!」
市辺皇子はかなり興奮気味にして言った。
そんな市辺皇子を見て、彼女もとても嬉しくなった。
「忍坂姫」
彼女は瑞歯別大王に呼ばれて、大王に振り返った。
「この度の姫の舞は本当に素晴らしかった。恐らくこの場にいた全ての者が、姫の舞に魅了された事だろう。俺もこんな舞は初めて見たな」
忍坂姫は瑞歯別大王にそう言われて、少し恥ずかしそうにして言った。
「そんな大王、滅相もございません。でも大王や他の皆さんに喜んで頂けたのであれば、本当に良かったです」
忍坂姫はそう大王に言うと、その場でお辞儀した。
するとまた沢山の拍手が響いた。
(とりあえず、上手くいって本当に良かったわ)
そして彼女は市辺皇子と一緒に元の席に戻って行った。
それから隣にいる雄朝津間皇子をふと見た。彼も彼女の舞を見て相当驚いたようだ。
「雄朝津間皇子、どうかされましたか?」
忍坂姫は彼が何も話さないので、ふと彼の顔を覗き込んだ。
彼は少し頬を赤くしていた。
「さっきの舞、まるで君が女神のように見えたよ」
忍坂姫は雄朝津間皇子の口から、思いもよらない事を言われてとても驚いた。
彼の目に、自分は女神に見えたなんて、なんて嬉しい褒め言葉だろうと。
「まぁ、雄朝津間皇子にそんなふうに褒められるなんて意外でした」
忍坂姫はそう言って、少しクスッと笑った。
すると雄朝津間皇子は彼女の手を強く握ってきた。
「だが手を離すと、思わずそのままどこか遠くへ行ってしまう、そんな気持ちにさせられたよ」
まさかそれで、自分の手を握っているのだろうか。どうやら雄朝津間皇子は彼女の手を全く離す気は無さそうだ。
(流石にずっとこのままなのも困るんだけど……)
だがどうする事も出来ないので、暫く皇子の好きにさせる事にした。