大和の風を感じて2〜花の舞姫〜【大和3部作シリーズ第2弾】
春を彩る、女神を見て
こうしてこの日の、桜見物は終わりとなった。瑞歯別大王達はそのまま宮に戻るとの事だった。
それを聞いた忍坂姫は、やはり雄朝津間皇子との婚姻の件で、大王と話しをしたいと思った。
その為、大王に少し時間を作って欲しいとお願いした。
雄朝津間皇子は何で自分抜きなんだと、少し怒っていたが、そこを何とかお願いして大王と2人にさせてもらった。
「忍坂姫。で、俺に話しとは何だろうか」
瑞歯別大王は彼女にそう聞いてきた。
(それにしても、大王は本当に素敵な方ね。彼の前だと変に緊張するから、出来れば余り2人きりにはなりたくなかったけど、ここは仕方ないわ)
「はい、まずは今回の私の婚姻の件での了承と、雄朝津間皇子の宮での生活を勧めて下さり有り難うございます。
父も、こんなにあっさりと大王が了承されたので、内心ちょっと驚いてました」
忍坂姫自身も正直、父親と同じ意見だった。しかも雄朝津間皇子の了承は無しにでだ。てっきり雄朝津間皇子の了承あっての事だとばかり思っていた。
「でも実際に弟に会ったら、違っていただろう?」
瑞歯別大王もやはりその辺は予想していたようだ。
「はい、皇子は渋々了承させられたと言ってました。私が思うに、あっさり皇子が断るのを大王は予測して、それで1ヶ月と言う猶予期間を作る事にしたのかなと思いました」
それを聞いた瑞歯別大王は、やはりこの娘はちゃんと分かっているなと思った。
「あぁ、君の言う通りだ。あいつは最初に断るとはっきりと言っていたからな。
弟も年齢的にそろそろ妃を娶って貰いたいと思っていた。
だが中々その気配がなくて、それで少し行動に起こしてみようと思ったんだ」
確かに雄朝津間皇子の今の状態を考えると、本人任せにしても中々話しがまとまらないだろう。であれば今回のような事をしないと何も変わらない。
「今の雄朝津間皇子の状態を考えると、大王がそうされる気持ちも良く分かります」
忍坂姫はふと今の自分の状況を考えてみた。確かに最近少し雄朝津間皇子の様子が変わってきている感もなくは無いが、それでも自分を妃にしたいと思っているとは中々思えない。
「で、現状的に今はどんな状態なんだ」
瑞歯別大王は彼女に質問した。
「はい、雄朝津間皇子にその意思は恐らくまだ無いと思っています。まぁ、皇子も多少は変わったかなとは思ってますが」
「なる程な。だが今日俺が見た限りでは、割と仲良くしているふうに見えたし、見込みが無くもないとは思うが。
ちなみに君自身はあいつの事をどう思っているんだ。君にだって選ぶ権利はあるんだ」
(私が雄朝津間皇子をどう思ってるか……)
「えぇ~と。そうですね。別に嫌ではないのですが、何分あんな性格の皇子なので、やはり不安ですね。
大王と違って1人の女性を大事にする感じでもありませんし。まぁ、これは皇族の皇子なので仕方ありませんが」
こうやってはっきりと言葉にすると、やはり不安が大きいのだなと思った。
それに彼が自分の事を好きになってくれるのかも分からない。
それを聞いた忍坂姫は、やはり雄朝津間皇子との婚姻の件で、大王と話しをしたいと思った。
その為、大王に少し時間を作って欲しいとお願いした。
雄朝津間皇子は何で自分抜きなんだと、少し怒っていたが、そこを何とかお願いして大王と2人にさせてもらった。
「忍坂姫。で、俺に話しとは何だろうか」
瑞歯別大王は彼女にそう聞いてきた。
(それにしても、大王は本当に素敵な方ね。彼の前だと変に緊張するから、出来れば余り2人きりにはなりたくなかったけど、ここは仕方ないわ)
「はい、まずは今回の私の婚姻の件での了承と、雄朝津間皇子の宮での生活を勧めて下さり有り難うございます。
父も、こんなにあっさりと大王が了承されたので、内心ちょっと驚いてました」
忍坂姫自身も正直、父親と同じ意見だった。しかも雄朝津間皇子の了承は無しにでだ。てっきり雄朝津間皇子の了承あっての事だとばかり思っていた。
「でも実際に弟に会ったら、違っていただろう?」
瑞歯別大王もやはりその辺は予想していたようだ。
「はい、皇子は渋々了承させられたと言ってました。私が思うに、あっさり皇子が断るのを大王は予測して、それで1ヶ月と言う猶予期間を作る事にしたのかなと思いました」
それを聞いた瑞歯別大王は、やはりこの娘はちゃんと分かっているなと思った。
「あぁ、君の言う通りだ。あいつは最初に断るとはっきりと言っていたからな。
弟も年齢的にそろそろ妃を娶って貰いたいと思っていた。
だが中々その気配がなくて、それで少し行動に起こしてみようと思ったんだ」
確かに雄朝津間皇子の今の状態を考えると、本人任せにしても中々話しがまとまらないだろう。であれば今回のような事をしないと何も変わらない。
「今の雄朝津間皇子の状態を考えると、大王がそうされる気持ちも良く分かります」
忍坂姫はふと今の自分の状況を考えてみた。確かに最近少し雄朝津間皇子の様子が変わってきている感もなくは無いが、それでも自分を妃にしたいと思っているとは中々思えない。
「で、現状的に今はどんな状態なんだ」
瑞歯別大王は彼女に質問した。
「はい、雄朝津間皇子にその意思は恐らくまだ無いと思っています。まぁ、皇子も多少は変わったかなとは思ってますが」
「なる程な。だが今日俺が見た限りでは、割と仲良くしているふうに見えたし、見込みが無くもないとは思うが。
ちなみに君自身はあいつの事をどう思っているんだ。君にだって選ぶ権利はあるんだ」
(私が雄朝津間皇子をどう思ってるか……)
「えぇ~と。そうですね。別に嫌ではないのですが、何分あんな性格の皇子なので、やはり不安ですね。
大王と違って1人の女性を大事にする感じでもありませんし。まぁ、これは皇族の皇子なので仕方ありませんが」
こうやってはっきりと言葉にすると、やはり不安が大きいのだなと思った。
それに彼が自分の事を好きになってくれるのかも分からない。