月下の少女
俺の家は繁華街を抜けてすぐのところにある。
ただのマンションの一室だ。
親と不仲という訳では無いがバラバラに暮らしている。
関東連合の総長をしつつ、実は俺は大学4年だ。
俺の家は会社を経営していて、俺も経済学部を専攻した。
単位は3年には取り終え、残り1年は何もやることは無い。
ただ卒業資格を貰うために大学生を名乗るが、なんの意味も持たない。
今は、経営面で家に貢献するために家でできる程度の仕事は既に始めている。
収入は十分、ほとんどを溜まり場で過ごすこともあり電気代、水道代などの費用はほとんどかからない。
一人暮らしなんてそんな難しいものじゃないし、気楽に過ごしてる。
久しぶりに自分の家でゆっくり過ごしていても気になるのは春陽からの連絡。
一向に来る気がしない。
何かあったのか?
もしそうだとしたら公弥さんから連絡くるよな?
音沙汰ないって言うのが一番焦らされてる感が否めない。
一人若干ソワソワしながらシャワーを浴びたり普段は見ないテレビをつけてみたり、落ち着きなく過ごしながら春陽からの連絡が来るのを待った。
結局俺のスマホが音を立てたのは夜10時を回ってからだった…。