先輩!大好きです!
 友人と楽しそうに喋って時々くしゃりと笑う。
 その笑顔が、見た目には似つかないほど可愛らしくて、私は一瞬にして心を撃ち抜かれてしまった。


 多い人混みをかきわけて彼に近づく。
 ネクタイの色からして、一つ上の学年だろう。

 後ろから突然方向転換した私に声をかける由紀ちゃんの声が聞こえるけど、今は構っている場合じゃなかった。


 タッタッタッ、と近付いて。
 ハッキリと先輩の顔が見えた時、向こうも私に気が付いたようだった。

 見覚えのない後輩が小走りで近付いてくる。
 疑問に思うのも当然で、仲間内で私を見ながら何かを話していた。
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