少女と過保護ーズ!![完]
「ぶわーっはっはっはっ!!」



「ダセェな、オイ」




竜希さんのバカ笑いと桂の失笑が"シャーウッド"に響き渡る。




「うるせぇよっ」




蓮くんが二人に噛みつくも、二人は気にしない。




「なんなんだお前ら!デッケェたん瘤作って!」




竜希さんがあたしと蓮くんに出来た大きな(あれから育った)たん瘤を指差す。


麻也と蓮くんに手伝ってもらって出来た、山盛りのサンドウィッチ。


そして、其々の飲み物を持ってキッチンを出た途端、この有り様である……。



酷くはないだろうか……。

なかなか痛いんですけどね……。



"シャーウッド"には四人掛けテーブルしかないから、いつも通り二つのテーブルをくっつけてその真ん中に盛りまくったサンドウィッチを置く。


朝からこんなに食べれないだろうって量だが……

なくなる。


なくなるのである。


ペロッと。



皆が定位置に座った所で、飲み物を置いていく。


竜希さんと蓮くんは瓶コーラ。


桂は珈琲のブラック。

八雲さんも珈琲なんだけど、八雲さんは気分によってミルクを淹れたり砂糖を淹れたりするから、両方ソーサーに乗せてある。


あたしと麻也は牛乳!!

二人で身長を伸ばす計画を立てているので、その計画に牛乳は欠かせない!!



皆に飲み物を配り終えて、あたしも席につく。


もちろん八雲さんの隣!!


八雲さんの前には、まだ爆笑してる竜希さん。


やっぱり汚れてるんだけど、何があったんだろう?



「竜ちゃん、2階から投げ落とされたんだろ?」


「いつもの如く。毎回、死んだか!?って思うんだが、無傷なんだよなー。服が汚れるだけで」


「もー人間じゃねぇな」



竜希さんの隣、あたしの前に座ってる蓮くんとその彼の横に座ってる桂が、なにやらコソコソと竜希さんを見て話してるけど、声が小さすぎて何を言ってるのか聞き取れない。



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