少女と過保護ーズ!![完]
気付かなかった、そんな顔をして俯いてしまう田村さん。

目標や夢を持つことはとても良いことだと思う。


でも今回のように、竜希さんが言うように、お願いを脅しにしてしまってはダメなのだ。



「人の心を察せず、人の迷惑になっていることに気付かずで……“人”ってものを書く漫画を書けるのか?そんなんでアンタの漫画は面白いのか?」



“人に読ませられるのか?”


ゆっくりと言い聞かせるように話す竜希さん。



!!??


竜希さんが凄くマトモなことを言っている!!


ビックリだ!!



「妹よ、兄もやる時はやるのよ」


「そのやる時が圧倒的に少ないがな」


「しかし珍しくマトモにキマったじゃねぇのよ」



そう思ったのはあたしだけじゃなかったみたい。


八雲さんに桂が竜希さんにツッコミをいれてる。


イジケそうな雰囲気の竜希さんにあたしは素直に謝った。



「ごめんなさい。今の竜希さんはカッコ良かったよ」



♪♪♪♪



すると上機嫌になった竜希さんは、あたしと八雲さんの方に来ると、抵抗する八雲さんからあたしを抱き上げた。
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