少女と過保護ーズ!![完]
「クックッ。どうした?コレ」




笑いを噛み殺しながら八雲さんがあたしのたん瘤をツンツンとつつき聞いてくる。




「……」




それに答えられず、もう一方のあたしの隣に座ってる麻也を見るとボンヤリと外を眺めてる。


心ここに在らず……だ。


……何か悩みでもあるのかな。


あたしに出来ることはないかな?


親友だもの、力になりたい。




「心配ない」


「ほ?」




言われた言葉に八雲さんの方に視線を戻すと、優しく微笑まれた。


あまりにも甘い微笑み。


見惚れてしまう。



なっ。

なんてカッコいいんだっ。




「ここ2、3日俺達の前ではあんな感じだった。まぁ、ここまで酷くはなかったが」



そういえば、蓮くんもそんなことを言っていた。



「お前には心配かけたくなかったんだろ」


「麻也……」


「話したくなったら話してくれるさ。その時は聞いてやって」




たん瘤を避けて、あたしの髪をすきながら言う八雲さん。


うん。

麻也が話したくなったら、全力で聞く。

そして出来ることがあるなら力になる。




「はい」




吹っ切れて、笑って返事をすると




「良い子だ」




と頬を撫でられた。



わわわっ。


今日は朝から八雲さんが甘々で心臓がっ。
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