少女と過保護ーズ!![完]
「いよっしゃーっ!!」



笑い終えた(疲れた)竜希さんが勢い良く立ち上がる。


そんなに面白かったのか?

あたし達のたん瘤は。



竜希さんの目には笑いによる涙まで溜まってる。


暴走族の総長といっても、竜希さんは人懐っこく笑い上戸だ。



正直「え!今のどこが笑うとこ!?」って所で大爆笑することも多々あって……たまにドン引くけど。




「揃ってんな、お前ら!!」



「随分前から揃ってるよ」




竜希さんの言葉に返事をする八雲さん。




「早くしてくれ」



ウズウズしてる蓮くん。




「腹減ったー」




桂がテーブルをバンバン叩く。



飲み物っ。

飲み物が溢れるからっ。


あたしは桂を止めに入る。




「いい年して止めなさいっ」


「えー、桂くん五歳だもんー」




アホなのか、コイツ。




「あ、何その目」


「アホなのか、と」


「素直か」




麻也は話さないけど、竜希さんを見ていた。


確かにお腹空いた。




「合掌!!」




パーンッと合掌する竜希さんの後に、あたし達も続く。




「いただきます!!」


「「「いただきます」」」


「「いただきます!!」」









こうして朝食という名の戦争の火蓋が切って落とされた。
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