少女と過保護ーズ!!
珍客2
「はい。では、注文確認いた…いた……ふぶしっっ」
お客様の前だというのに、盛大にクシャミをするあたし。
「あらあら、大丈夫?」
「あい…。ズズッ!すみません…」
鼻を啜ってからお客様に謝り、注文を確認してテーブルを離れる。
11月も後3日。
ここ2、3日物凄く寒い。
咳ではなくて、今日はクシャミばかりしてる…。
なんだろう…。
鼻がムズムズする…。
嫌な予感………………?
「大丈夫?ハイネちゃん」
「うん!大丈夫…うっぷしっっ!!」
桐子が本から、顔をあげてあたしを見る。
ああ、そんな捨てられた子犬のような瞳でっ!!
大丈夫と笑って、頷こうにもまた出るクシャミ。
「風邪!?ダルいの!?休む!?」
「大丈夫ですよー。凛さん。ただのクシャミですから」
オロオロする凛さん。
今の時期、風邪を引いて凛さんに移すわけにはいかない!!
「じゃぁ、噂されてるのかしら?」
「噂?」
「八雲ね!/アシメね…」