少女と過保護ーズ!![完]
「ふーっぷしっっ!!」
「「わぁぁぁぁぁっっ!!!!」」
クシャミの連発で、ハゲさんとゴブさんが慌てふためいて、自分が着てるジャンバーをあたしにかけてくれた。
そして、力加減を忘れたかのようにあたしを勝手口にグイグイ押し戻す。
「ちょ、ちょちょちょ…」
その男は誰なんだ?
揉めてたんじゃないの?
「ちょお。そこのお二人さん。ワシその子に話が…」
「コイツは、何も……!?」
「だからっっ……!?!?」
「ハゲーズ!!!!」
何が起こった!?
あたしの背中を押してた手がなくなって、後にドスッ!!ドスンッ!!と何かが地面に落ちる音がした。
この人っっ!!!!
あたしは目を見はる。
ほんの一瞬。
ほんの一瞬だった。
一瞬で、この男はガタイの良いハゲーズを地面に転がしたのだ!!
理解不能とばかりに目を白黒させるハゲーズ。
何者……??