少女と過保護ーズ!![完]
ハゲーズの非難の声を無視して、あたしは総長さんの前に出た。
挑むように、総長さんの目を見る。
「ホンマに、ええんか?ワシは店のなかで暴れるかもしれへんぞ?」
「その時は、うちのカッコいいボディーガード達とあたしが死んでも止める。ね?」
最後の「ね?」はハゲーズの方を見て笑う。
キョトンとした二人だけど、すぐに表情を引き締めてあたしの両隣に立ち頷いてくれる。
"信じてるよ"
「ええチームや」
「うん。自慢のチーム」
胸を張る。
「誓う。絶対に店では暴れんし、客にも指一本も触れん」
そう、深い声で誓ってくれた総長さん。
「ならば、ようこそ"シャーウッド"へ」
「おおき…」
「あっ!表から入ってね!!で、ハゲさん竜希さんに電話して、来てもらえるように言って。ゴブさんは総長さんと一緒に店内へ」
「あいよ」
「了解」
「総長さん」
「拓実て呼びや。総長さんなんざ、こっぱずかしいわ」
「んじゃ、拓実」
呼べと言われたら、素直に呼ぶよ、あたしは!!
例え、ハゲーズが変な顔しててもね!!