少女と過保護ーズ!![完]
「あばばばばば…」
地獄から届いた…といってもおかしくない地を這うような声。
竜希さん、もう何言ってるかわからないし。
八雲さんは竜希さん呼び捨てにしてるし…。
「ハイネ、大丈夫か?」
「…や…コホッ!!…くもさっっ…ゲホッ!!大丈夫…」
「ちと遅いから心配した。コイツは外に放り出しとくから、安心して出てこい」
「うん…ゲホッ、コホッ!!すぐで…る」
「大丈夫か?」
「ふー。うん、治まった」
「そうか、ドライヤー持ってリビングに来いな」
ドライヤー…?
「あい」
「あわわわわ、マジすんません!!八雲様!!どうかお許しを!!」
「死刑」
「俺より先にハイネの裸を見ようとしやがってっ」
俺より先って!!なんですかっ八雲さんっ
「ぎゃぁぁぁぁぁっっ!!誰でもいいっっ!!誰…」
バタン
そして、誰もいなくなった。
にしても、お湯が鼻に入って、けっこう痛い…。
早く出よ。
なんか、ボーッとしてきたし……
あたしは少しフラフラする体でお風呂から出た。