少女と過保護ーズ!![完]
ホイッスルの真ん中には、豹の吼えてる顔が黒で刻印されている。


"黒豹"のマーク。


"黒豹"の皆は、必ずこのマークを刻印された物を持つ。


さっきも言ったけど、あたしはホイッスル。


竜希さんは、総長の竜希さんだけは指輪。

左手の親指につけている。



八雲さんと桂と麻也はピアス。


蓮くんはペンダントにしてる。



え?

なんで蓮くんだけがペンダントかって?


耳に穴を開けるのが……恐いんだって。



ぷぷぷ。

可愛いでしょ?

"黒豹"の親衛隊長。


あたしもまだ耳に穴は開けておりません。



ピアスをつけてる3人が似合っててとてもカッコいいので、いつかは開けたいと思ってる。


肌身離さず首にかけてるホイッスルは、八雲さんからの初めてのプレゼントで、あたしの大事な大事な宝物!!


そしてあたしが"黒豹"だという証。



"ソレが鳴ったら、俺、竜ちゃん、桂、蓮に麻也、そして"黒豹"の奴らが必ず駆けつける"

"だから、ピンチの時、人手が必要な時、遊んでほしい時、寂しい時"


"いつでも吹けーー"



とホイッスルをくれた時に言われた言葉。



まだ1度も吹いたことはない。


必ず誰かが側に居てくれるから。


それにコレを身に付けてるだけで、八雲さんが側に居てくれているようで。



心強くて安心。




「いってらっしゃい!八雲さん!勉強頑張って!!」




そう言うと




「ああ。ハイネも仕事頑張れよ」


「はい!!」



あたしの潮風で真っ赤になってるであろう頬を撫で、軽く摘まんでフニフニして満足げに笑った八雲さんもバイクを発進させ学校へと向かった。



さて……と。

空に向かって大きく伸びをする。


綺麗に晴れて澄んだ空。


絶好の仕事日和だ。


頑張るぞ!!


気合いをいれて、"シャーウッド"に戻った。
< 19 / 461 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop