少女と過保護ーズ!![完]
「抱っこしていいか?」


「シバくよ?」


「すんませんした……」



可愛い顔が鬼に変わった。


ああ……。

出逢ったときより大分男らしい顔付きになってきたな。



しかし…少し大きいが、丁度良いサイズで腕が疼くんだよ。



「ありがとな、麻也」



抱っこは拒否されたので、頭を撫でればそれは素直に受け入れてくれた。



「どういたしまして。でもお礼なら、1回勝負してよ、俺と」



ギラギラした目で挑発してくる。


ホント、顔に似合わず男らしい。


そーだな。

せっかく、ハイネが"楽しんできて"と送り出してくれたのだ。


楽しまないと。



まだまだ、俺の足元にも及ばないが。



「いいぜ、励ましてくれた礼に勝負してやる」


「マジで!?」


「負けても泣くなよ?」


「泣かないし!!んじゃ…」



スマホを取り出す麻也。



「麻也?」


「万全じゃないやっくんと戦ってもおもしろくないし、ハイネの声聞いてパワー充電してよ」



ホント、おっとこ前だな!!
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