少女と過保護ーズ!![完]
賑やかで、温かいここに。



「麻ーー也」



コロコロと鈴の音みたいな声で呼ばれる。



「どった??なんかあった??ホレ、これでも飲め」



差し出されたマグカップ。


フワフワと湯気立つ、その中身はーココアー。


受けとれば、ココアの中にマシュマロがプカプカ浮かんでた。



「ん?」


「麻也だけ…特別ね」



人差し指を口にあて、シーっなんて笑うハイネ。


1年前に出来た、なんともお馬鹿でおもしろい"妹"



「それと、ハイ。麻也、いつもありがとう」


「え?」



次はチョコレートケーキが出てきた。

しかもホール!!



「なんがあったか知らんが元気だせ。麻也」


「お疲れ」


「胸貸してやろうか?」


「お前が元気ねぇとつまんねぇだろーが」



竜くん、やっくん、桂に蓮が順に頭を撫でたり、小突いたりしてくる。



「「「「「麻也!!」」」」」



皆が俺を見て笑う。



ああ!!

もう!!


皆がいる。

こんなバレンタインなら、悪くない。



「いよっっっしゃー!!ケーキ食う…」


「ないよ。これは麻也専用。ね?麻也お兄ちゃん」


「「「「「なー!!??!?」」」」」


「ハハッ!!」



お兄ちゃんだって!!

さっきの撤回。

最高だね!!

バレンタイン!!



そう思いながら、俺だけの特別なバレンタインケーキを食べた。



「ほら、ハイネ、あーん」


「いいの!?あーん!!」


(((((うぉぉおお!!)))))



麻也side 完
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