少女と過保護ーズ!![完]
2月の冬の海なんて、相当寒い。


風も強いから余計に。


でも、チビネの言う通り、二人寄り添ってれば暖かい。


少しでもチビネが寒くないように覆い被さるように抱き締める。



しばらく二人で会話もなく、そうしてれば。



「蓮くん、ハイ」



ゴソゴソと動き出した、チビネ。


俺と向き合うような形をとると、何かを差し出してきた。


綺麗にラッピングされた2つの箱。



「はっぴぃ・ばれんたいん♪」


「あっえっお///!?」


「こっちは桐子から。一緒に渡したかったのに、蓮くん帰って来ないし…」


「とっこ!?」



桐子…ちゃんが、俺に!?



「何度も何度も言ってるでしょ!?」


「!?」



ゴチンッと額と額が合わさる。


チビネの大きな目が真っ直ぐ俺に向けられる。



「お兄ちゃんは格好いいのっ!!」


「///!!??」



ああ!!

今年はなんて…なんて幸せなバレンタインなんだろう!!



だから。



「もう少しだけ、抱っこしてていいか?」


「良いよ!!」



ニカッと可愛く笑うチビネをギュッと抱きしめた。





「ヤバいんだけど!?」



「アイツ何やってんの!?」

「マジ、何やってんの!?」


(((八雲がスーパーになってんだけどーー!!)))



「ホント、ありがとな。チビネ…」



俺の可愛い"妹"。




蓮side 完
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