少女と過保護ーズ!![完]
「お前、動物図鑑欲しがってたろ?買ってやる。だから…」


「マジで!?」


「最後まで話を聞け!!」



俺の一言で機嫌を直し、満面の笑みを浮かべる麻也。


くっそ、可愛いな。


なんだかんだのしっかり者だが、16だもんな。


麻也が女だったら……いやいやいや!!


血迷うな、俺っっ!!!!



「きゃー!!麻也くん!!可愛いー!!」


「麻也くん、好きー!!」



外野からの歓声。

女の子二人が、麻也を見て手を振ってる。


好きって…。

んな簡単に…。



しかし俺も慣れたもんだ。


昔は、嫉妬もしたソレ。


でも。


『蓮くん!!』



そう呼んで、笑ってくれる人が出来たから。



チビネに桐子ちゃんに、喜んでほしい。


そのためなら、俺はやる!!



「五千円はするから、買えなかったんだよねー」


「ハァ!?五…!?ちょっ…待っ……………ハァ!?!?」


「早く来いよ、蓮!!」



ダッと走り出す麻也。



「バカッ、待て、麻也…」


「止めてくださいっっ!!」




ん??
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