少女と過保護ーズ!![完]
突然、後ろに引っ張られた。


どこも掴んでなかったあたしは、呆気なく桂の肩から下ろされ抱き抱えられた。



「ゼェ…ハァ…ゼェ…」


「八雲さん!!」



息を切らした八雲さんだった。



「どうし…」


「おいおい、やっくんよー。俺とチビ助の愛の語らいを邪魔すんじゃねぇよ」


「誰が、愛の語ら…ほ?」



変なことを言う桂にツッコミを入れようとすれば、何故か今度は桂に抱き抱えられる。



「あ"?桂、ふざけんな?殺るぞ?」


「何をー!?きゃー八雲くんのハ・レ・ン・チ……チッ!!」


「ど!?」



あたしを抱えたまま、走り出そうとした桂から、あたしはまたもや八雲さんの腕の中へ。


なんなのだっっ!!

あたしは抱っこちゃんじゃないぞっっ!!



ヒョイッと八雲さんの腕から下りるあたし。



「ハイ…」


「チビ…」


「ん!!」


「「??」」


二人に両手を差し出す。


「帰ろ」
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