少女と過保護ーズ!![完]
“麻也”
「ハイネ」
「麻也」
八雲さんが皆に正座をさせ説教をしてるのを見てたら、麻也に呼ばれた。
「…全く、お菓子を食べられたくらいで…」
「…だって」
食べられたのは、いいんだよ。
食べられたのは。
あたしが悲しかったのは、皆で仲良く食べれなかったことで…。
ぶーっと頬を膨らませれば、呆れられる。
「これで我慢しな」
「ほ?」
ツイッと差し出された袋。
「ホワイトデーだからね」
視線も合わず、耳が赤い麻也。
何この可愛い生き物っ!!
「麻也ーー!!」
「どぁっっ!?」
麻也におもいっきり抱き付く。
「可愛い!!嬉しい!!可愛…」
「黙れ?」
「ふぇい」
ガシッと頬をわし掴まれたで、黙るしかない。
「いだだだだだだだっ」
容赦ない力に頬が…。
顔がっ
有名な絵画になるーー!!
「ハイネはホント…」
「すみましぇん…」
麻也の手が放され、綺麗にラッピングされた袋が、あたしの手の中に。