少女と過保護ーズ!![完]

“拓実”

「ハイジィィィ⤴!!」



語尾を上げるなっっ!!

別人になるっっ!!

いや、てか別人だ!!


語尾が上がろうと下がろうとっ。



こんな呼び方をするのは…。



「拓実??」


「おまっあの昔堅気野郎にチョコやったんやとー!?んで、ワシにないっちゅーんはどーいうことや!?おお!?」



今度は、すんごい剣幕で拓実が来た。


昔堅気野郎!?


糸みたいに細い目が、限界まで開いてる。


怖ぇぇぇぇええっっ!!!!



「デラックス・アルティメットやんやらパフェを1つ」


「ほぇ!?」


「早よぅ!!」


「へいっ!!只今!!」



突然、1個2500円するパフェを頼まれた!!


名前が違ってたけど!!


なじぇに!?!?


しかし、今日の拓実は気迫溢れてる。


逆らうのは得策じゃない……………………………。



「お待たせしました」



コトンとパフェをテーブル置けば。




「まぁ、食いや。ホレそこの嬢ちゃんも」




いそいそと小皿にパフェを分けて勧めてくる。


そして、いつもの席に座る桐子にも。



「お?ほ?あ…ありがと?」


「どもです」




あたしと桐子は、拓実の前に座りパフェの小皿を受け取った。


その後は



「ワシは何故にもらえなんだ!?」


などなど、延々と説教をされてたんだけど←なんでだっっ!!



「ホレ、もっと食いや。もっと食ってデカくなりや、ハイジ⤴」


「語尾を上げるな。ハイネだ。パフェではデカくなれん!!」


「馬鹿やのハイジ⤴デッカくなれるんで?横に…」


「ハイネだ。横にかっっ!!」


「あっ嬢ちゃん。チョコアイス好きなんか?ええで、ワシのも食い」



ホレ皿だしぃって、オカンかっっ!!



「どもです」



桐子…人見知り発動で、「どもです」しか言ってないよ?



可愛いから良いけど!!



「「「ご馳走さまでした」」」



食べ終わって、仲良く合掌した。



「ええか!?ここまでしたったんや、来年は頼むで!!嬢ちゃんもっ!!」



必死!!

必死の形相!!



「どした??バレンタインに何があった??」



聞くと


くっ…と歯を食いしばる拓実。



「………ハニーよりチョコが少なかってんー!!これもハイジ⤴がくれんかったからやー!!」



ハニーって…女。



「ハイネだ。ん、まっ、ドンマイ!!」


「ふぉぉおおっっ!!!!ハイジィィィ⤴!!」


「語尾を上げるなっ。ハイネだって言ってんだろうがっ」



しかし仕方ない。

今日はパフェを奢ってもらったしな。




来年は

拓実にもやろう

チョコレート




「俳句かっっ!!」


「良いと思う」


「桐子!!」
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