少女と過保護ーズ!![完]
竜希さんが、ソレに向かって高く飛んだ!!



プロでもおかしくないほどの高さと美しいスパイクのフォームに、おもわず見惚れる。



「皆で繋げたこの一球!!」



「球じゃないしっっ!!」



「受けれるなら、受けてみなさいっっ!!チビ子!!」



「なんでだっっ!!いやいや待て!!待って!!」



見惚れてて、気付かなかったけど、めっさあたしをロックオンしてる竜希さん。



「取れんて!!」



竜希さんがナイス笑顔で、あたしの止める言葉も聞かず、スパイク!!



「ぎょぁぁぁぁぁあ!?!?」



さっきの桂が放った早さとは比べものにならないくらい速い。



見えない!!

けど!!



「やってやるさー!!」



勝負魂に火がついたあたしは、真剣白羽取りをするようにパーンッと両手を合わせた。



ゴッッ!!!!



頑張り虚しく…てか、手を合わせるよりも早く、ソレは再びあたしのオデコを直撃。



跳ね返ることなくメリッとオデコにめり込んだソレ。



「「「あ……」」」



やっちゃった。って顔をする3人を睨みながら、あたしは倒れた。



「チビー!!」


「チビネー!!」


「ハイネー!!」


「うっしぇーいっっ!!」



今さら、心配しても遅いんじゃーい!!



「俺のせいじゃないぞ…??」



桂がボソッと呟いた。
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