少女と過保護ーズ!![完]
思い付いて桐子に耳打ちすれば、微笑んで頷いてくれる。



「「蓮くん」」


「ん?」


「「ハイ」」



あたし達はピアスを一個ずつ蓮くんへ。



「蓮くんともお揃い!!」


「お揃い」



目を大きく見開く蓮くん。



「俺と…?いいのか?」


「うん!!ありがとね。蓮くん」


「ありがとう」



上半身を起こした蓮くんがあたし達からピアスを受け取ると、今つけてるやつを外してソレをつける。



「ありがとう二人とも。お返しなのに、また貰っちゃったな」


「あっホントだねぇ」


「ふふ」



穏やかに笑う蓮くんにつられて笑う。



うん!!

カッコいいよ!!蓮くん!!


両耳につけられた涙型のピアスがキラリと光る。


それを見て、桐子もピアスをつけ替えてた。



じゃあ、あたしも。























……って、ピアスをつけるための穴が開いてなかったぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!




「えっ!?何!?チビのあの表情!?!?」


「…今気付くんだ。ハイネ」


「すんげぇ、表情だな!オイ!!……………ブハッ!!」


「…………(明日、一緒にピアッサーでも買いに行くか)」



皆がドアの向こうに居るとは知らないあたしは、まぁ、もうそれは必死にどうやって耳に穴を開けるか、考えてた。
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