少女と過保護ーズ!![完]
シャーッと軽快に進み出した自転車。


アレ?

なんか軽くなったような……?


んで、竜希さんの歌が聞こえないような…?



「………………………」



停まってみる。


ソロッと停まってみる。


「………………………」



居なかったね。


居るはずの竜希さんが居なかったね。



「マジック!?!?」



叫んでみるも、ツッコミ役が不在で。



仕方なく、渋々←??

来た道を戻ってみれば……居たね。



道路で大の字に倒れてたね。



「何やってんのさー、竜希さ…」


「ごるあっっチビ!!俺を殺す気か!!」


「知らんし!!いつ落ちたのかも知らんし!!」


「そこは知っとけや!!」



ガバッと起き上がった竜希さんが上を指す。


上??


おおぅ!!


街路樹の枝が一本、ニョッキリと車道に出てるではないか!!


どうやら、あたしはソレに気付かず進み、竜希さんは熱唱してたため気付かず、しこたまその枝に額を打ち付け、自転車から落下したらしい。


「「…………………」」



二人とも無言。


無言でチャリの後ろに座った竜希さん。


あたしも乗り、チャリを再び走らす。
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