少女と過保護ーズ!![完]
少し寒いけど、火照った体には丁度良い。


ツッカケを履いて外に出れば、満天の星空。



夜中の1時を過ぎれば、人工の光はほとんどなく辺りは真っ暗で星がよく見える。



しかし、車庫はまだ灯りついてて騒がしい。



ふふ。



自然と笑みが溢れる。



「風邪引くぞ」


「八雲さ…ほぉぉぉっ!?」



いつの間にか八雲さんが後ろにいて、抱き上げられた。


そして。


スポッと。


スポッとあたしは腹袋に入れられた。



「!!??」



何故に腹袋!?


と八雲さんを見上げれば、そこにはカンガルー八雲さんが居た。


はぅあっ!!

可愛っっ!!



「暖かいだろ?」



茶目っ気たっぷり、ウィンクして笑う八雲さん。


この方…本当はあたしを殺す気では?


鼻を押さえ頷く。



「うん。けど…」



これ着てた竜希さんは?


どした?



「馬鹿は風邪を引かない」



うん。


つまり、竜希さんから着ぐるみを強奪してきたと。



八雲さんはあたしを腹袋に入れたまま、窓際に座った。
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