少女と過保護ーズ!![完]
二人して空を見上げる。



輝く星に、背中には暖かな八雲さんの体温。



なんて。

なんて幸せなんだろう。



「ハイネ?」


「…………」


「どうした?」


「幸せ…だ…と思っ…」



ポロっと涙が出た。



なんだろう。


ココに来てから、あたしはよく泣くようになった。



「そうか」



目を細め、頷いた八雲さんに顎をとられ上を向かされると、涙の溜まる目尻に唇を寄せられ、涙を吸われる。



「バッチぃよ。八雲さん」


「お前の涙がバッチぃわけあるか」



チュッと鼻の頭にキスされた。



「し・か・し」


「ほ…?ほー!?ひゃーっはっはっはっはっはっ!!!!」



なんで!?


なんであたし、八雲さんに擽られてるのー!?



こしょっ!!

こしょばいっっっ!!



「泣くハイネも可愛いが、やっぱり笑ってる方が何倍も可愛い」


「ややややややくもしゃっ」


「幸せだと言うなら笑ってくれ。ホラ」


「??」



八雲さんから正方形の箱を渡される。



「W.Dだろ?」


「やっ!?だって!!あたし昨日、ウサ耳パーカー貰ったし!!」



ピンクの可愛いパーカーで、あたし昨日喜んで着てたし!!



「アレもだが。コレも」


「そっそんなに貰えないよ…」



1度は受けとるも、返す。
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