少女と過保護ーズ!![完]
いつもと変わらない様子の八雲さんにショックを受ける。


あたしはあんなにドキドキしたのに……。



今だって……

今だって……??



ドッドッドッドッ!!



早鐘をうつ心臓。


密着をしてるからわかる。


あたしとは違う、リズムを刻むこの音は



八雲さんの鼓動。



そっか……!!


八雲さんもドキドキしてくれてたんだ!!


嬉しくなったあたしは、自分から八雲さんに抱きついた。



もっとこの音を聴いていたくて。



「ハイネ?」



隙間なく、甘えるように八雲さんの胸に顔を寄せグリグリと押し付ける。


すると、くすぐったいのか八雲さんがクスクスと笑う。




「どうし」


「うわぁああああああっっ」


「「!!??」」




海斗さんがまたしても絶叫し




「助けてー!!"黒豹"レンジャー!!」




と叫んだ。



!?

なんだと!?


えっ!?

海斗さん今なんて!?


レンジャーって、あの5人の色別正義の味方のやつ!?


それに"黒豹"がついちゃってるんだけど!?



何がなにやら……助けを求めて八雲さんを見るも、八雲さんは海斗を見つめたまま絶句している。


こんな八雲さんを見るのは初めてかもっ。


レアだ、レア!!


写真撮りた




「とうっ!!」


「とぉ」


「とーー!!」




海斗さんの後ろ、"シャーウッド"出入口からシュババッと何かが飛び込んできた。



「……」


「……」



とてつもなく見慣れた何かが……
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