少女と過保護ーズ!![完]
そこで、摘まんだ鼻を離してやるとムックリとハイネが起き上がる。


サラサラの黒髪ショートボブ。

この前、桂に切ってもらった前髪は俺と同じアシンメトリー。

とても特徴的な大きい猫瞳に美味しそうなピンクの唇。



幼さを残す、可愛いこの女の子は俺より2つ下の15歳。



高遠ハイネ(たかとお はいね)



ボンヤリとまだ焦点の合わない猫瞳に俺が映り込む。


この瞬間がとても好きだ。


ハイネが朝一番に見るのが、俺であることが。



「おはよう」


「おあよーごじゃいゃす。……やくもしゃん」



相当噛みっ噛みだが、ふんにゃりと笑うハイネ。


あー可愛い。

今日も1日頑張れるわ。



俺はつい触りたくなって、彼女の頬に手を伸ばしツルツルの白い肌に触れ、撫で軽く摘まむ。


柔らかくて気持ち良い。


全面的に俺を信頼してくれているハイネはされるがまま。


ちょっとくすぐったそうに笑う姿がまた可愛い。


ずっとこのままでいたいが、そういうわけにもいかない。




「飯にしようぜ。用意して下りてこいな」


「あい」
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